ジャズマニア向け チャーリー パーカー写真集

フランスの出版社が発刊したものを40年くらい前に購入しました。本体は約38cmx27cm、厚さ約35mm、411ページ白黒で箱入り。箱にシミや1カ所破損がありますが、本体は大変きれいです。よく知られた画像はもちろん、貴重なシーンや手紙が数多く収録されています。パーカーの熱烈なファン、マニアの方に所有頂きたいです。 購入当時に「スイングジャーナル誌」に投稿し掲載された文章です。 ■音が聴こえてくるような「チャーリー・パーカー写真集」 待ちに待った「チャーリー・パーカー写真集」が届いた。表紙を開く。サキソフォン・ケースの中にはマウスピース,リード,ストラップ……。私は“主役"の写っていないこのページを長く見ていた。次のベージはサックスの大写し。まざれもなく,バーカーが手にし,あの信じられないほど素晴らしい音楽を創造したあのサキソフォンがここにある。この写真集はパーカーの幼児期から順に紹介されているのだが,英語と仏語で書かれているコメントが素晴らしい。「A is for alto」,「3+1,1/2=♭5……」編集者のセンスが光っている。ベージをめくっていく。私達が日頃耳にしている,ジャイアンツたちが登場する。もちろん,故人となっているミュージシャンも多い。今まで,パーカーの写真を見ることよりも,彼のレコードを聴くことの方が多かった私には,とても実在した人間のなせる業ではないとの思いが強かった。しかし,彼の活躍ぶりを伝える写真を見るにつれ,人間,チャーリー・バーカーの偉大さを改めて感じた。レコード・ジャケットや雑誌等で見なれた写真も数点あるが,ほとんどが初めて見るもの,手紙や電報などまったく陽の目を見ていないものも数多く紹介されている。ぺージが残り少なくなると,ページをめくるのが恐くなってくる。今まで聴こえていたあの素晴らしい音楽が遠ざかっていくような気がしてくる。最後のページにはカバーを閉じたサックス・ケースが写されている。もう二度と開かれることはないのだろう。しかしこの写真集を見ていると音楽が聴こえてくる。 - タイトル: Mr. Charlie Parker - 著者: Chan Parker, Francis Paudras - 出版社: Éditions WIZLOV - 特記事項: 表紙に「to Bird with love」 - 状態: 箱一部破損